地方大理系博士のブログ

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ALS治療薬ラジカヴァの臨床試験について

 

ALS治療薬ラジカヴァの臨床試験について

こんにちはミヅキです。

 

最近、田辺三菱のラジカヴァ(ラジカット)について

色々と調べていたんですけど、

 

臨床試験について何となく思うところがあり、

せっかくなら書いておこうと思い、

記事にすることにしました。

(素人記事なので何ら学びはないと思います)

 

ちなみに網羅的な情報ではなく、

僕自身が調べていて気になった方向に

掘り下げていってるだけなので、悪しからず。

 

では行きましょう

 

目次

 

1. ラジカヴァとは

 

ラジカヴァとは田辺三菱製薬が創生し、

自社でグローバルに展開しているALS治療薬です。

米国では2017から発売されています。

 

といっても元々は脳梗塞治療薬として開発されていた物のようで、

2001年に日本でラジカットという製品名で承認されてます。

20年も前なんですね。

 

物質名:エダラボン

脳虚血に伴うフリーラジカルを消去し、脂質過酸化反応を抑制。虚血領域、あるいはその周囲の神経細胞を保護する作用を有する。そのためALSの病態で上昇するフリーラジカルを消去して運動神経を酸化ストレスから保護し、筋力低下、筋萎縮の進行を遅らせる。つまり抗酸化剤。

 

 

 

2. ラジカヴァの承認状況

 

臨床試験情報とかですね、

きっと調べ方とかあるんでしょうけど、

何せ素人なんで、調べたいのによく分からないのが問題です。

 

とりあえず「臨床研究情報ポータルサイトなるサイトで

「エダラボン」って検索して調べてみました。

 

そんなこんなで、断片的にしか見つけられていないのですが、

今まさに田辺三菱が一生懸命やっている経口懸濁剤は、

2019年11月から北米で参加者募集開始になっていました。

 

僕はてっきり11月から試験開始だと思っていて、

そろそろ結果が出てきているのでは?なんて考えてたんですけど。

11月に募集を開始しているだけなんですね??

 

まあこれは置いときましょう。

それで、ですよ。

 

今一生懸命やっているのは経口懸濁剤ですが、

既に上市されているものが静脈注射の剤形なんですね。

 

こちらに関しては、各国での承認申請に

日本で行われた臨床試験の結果を用いているようなのですが、

 

日本、韓国、アメリカ、カナダ、スイス、インドネシアで承認されています。

 

が、しかし、EMA(欧州医薬品庁)はデータの不足を指摘してるんですね。

ってことで、その内容が気になって、僕も臨床試験の結果を眺めてみました。

 

 

3. ラジカヴァの臨床試験について

 

 

まず田辺三菱は3本の臨床試験をしてました。

 

①. 重症度1 or 2の患者向け(その1)

②. 重症度1 or 2の患者向け(その2)

③. 重症度3の患者向け

 

の3つです。

それでそのうち 

②の結果を承認申請の根拠にしているようです。

 

ALS治療薬の開発ではALS機能評価スケール(ALSFRS-R)という指標を使います。

調べてみると、言語能力、嚥下能力、歩行能力など12項目を5段階評価(0〜4)

したもので、合算した数値が最大48であるようです。

ちなみに、1ヶ月あたりのALSFRS-R低下量が0.67以上だと、

病状の進行が急速であるとの報告があります。

https://n.neurology.org/content/66/2/265

 

ラジカヴァはプラセボ群と比較して、

6ヶ月後のALSFRS-R低下量が33%抑制されたという結果らしいです。

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1190401A1023_3_08/

 

この辺りのデータを根拠に田辺三菱は承認申請を行い、

のべ6カ国で承認を得ているんですね。

 

 

4. 僕が気になった点

 

ここから僕が気になった点を挙げていきます。

 

まず、臨床試験①と③では有意差が出ていない

しかも③に関しては症例数の関係上p値は高いが、

プラセボよりも悪化している(ように見える)。

 

もちろん対象となっている患者さんの種類が違いますので、

一概には言えないと思うのですが、

①は有意差出ても良さそうなのに、、とか思ったりしました。

 

 

次に②でラジカヴァ群とプラセボ群を比較した時に、

確かにラジカヴァ群は33%進行を抑制しているのですが、

33%抑制といっても、結構病状は悪化しているのでは??という懸念。

 

先ほどALSFRS-R低下量について触れましたが、

6ヶ月後の変化量がプラセボ群が-7.5で、ラジカヴァ群が-5.0なんですよ。

つまり、数値の上では優位に33%も抑制していることになるのですが、

1ヶ月あたりに換算すると、プラセボ群が-1.25でラジカヴァ群が-0.83

になっています。

 

これって先ほど紹介した、

急速な病態の進行の目安とされる1ヶ月あたり0.67

を超える数値になってしまっているんですよね。

 

そう考えた時に、多分傍目に見たら、

「薬を飲んでいるのにガンガン状態が悪化している」

ように見えないですかね??

 

実際には病状の進行を抑えているとしても、

本人や周りの家族の心境というかメンタル的にどうなんでしょう?

 

それこそ生存期間への影響を確認する試験が、

行われているのなら良いですが、それは実施されていないですし。

 

で、薬価がアメリカだと年間に約150,000ドル。

しかも副作用も当然あるようですし。

 

どうなんでしょうね。

 

いや、僕は患者さんでも当事者でも何でもないので、

既に承認されている医薬品に関してウダウダ言う権利は何も無いのですが、

 

この辺って会社に入ってからたくさん勉強する必要があるだろうし、

色々と考えさせられます。

 

詳しい人に色々と聞いてみたいです。

 

それでは